スネークフルーツとは
考えてみれば、昔はバナナでさえ高価で珍しいと珍重されていた時代があったのですが、それは遠い過去のものとなっていると実感する最近です。何しろ今や百貨店やスーパーマーケットでもいろいろな珍しい南国フルーツをあたりまえのように目にするようになっているのですから。
ちょっと以前までは、南国フルーツと言えばマンゴーやパパイヤ、パイナップルなどが代表的でしたが、生マンゴスチンの輸入解禁(2003年)あたりを皮切りにいろいろなフルーツの輸入が活発になってきているようです。
南国フルーツは独特のとろけるような甘さ、香りと果肉などが特徴ですが、外観が奇怪なものや、不思議な風味をしているものもあって、日本にもどんどん輸入されるようになってきています。
さて、その中でのスネークフルーツです。植物自体はサラカヤシです。これはその名の通りにヤシの一種、ヤシ科サラカヤシ属に属します。サラクヤシともいいます。
インドネシア、マレーシアに自生、ヤシとしては茎が大変短いのですが、葉は6mにも達します。葉柄の下部に鋭く長いトゲが密生し、果実は葉柄の下のところにかたまって実ります。この実をスネークフルーツと呼びます。
実の皮は赤褐色で鱗状になっているのでその名になったようです。実の先をつまんで引きちぎると皮は、ぱりっと外れて剥けます。中身は白くて、3つ程度の房に分かれ、大きな房には種も入っています。匂いはやや油っぽいような独特な感じで、味は甘くて、酸味と多少渋みもあります。リンゴのような歯ごたえもあります。